【感想】反応しない練習 草薙龍瞬 (著)

『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」』

簡単に感想を書いていきます。

この本を読んで20代のころのことを思い出しました。

自分は20代のころに、自分の生き方や価値観に疑問を持っていました。

「大人の麻疹」にかかっていたんですね。

世間のすそになんとか掴まり、落っこちそうになりながらもいそいそと

這い出してきたのです。

その時に、承認欲求を自分にとって必要のないものだと決めました。

そうしないと、辛かったから。

できるだけ自分を認めようと思ってきました。

自分の価値は自分で決めるものだと思ったからです。

 

この本にも承認欲という言葉が何度も登場します。

承認欲は怒りや嫉妬という形であらわれます。

それは、妄想や執着。

それは、人を苦しめる。

もちろんモチベーションになる承認欲まで否定しているわけではありません。

ただ、苦しみに繋がるのなら捨てなさいと説くのです。

仏教を題材にしていますが、実利のある哲学のような内容です。

 

執着や妄想にとらわれそうになったら、自分を肯定する。と説きます。

 

自分にとっての生きる目的は「よりよく生きること」です。

自分は完璧ではないことを知っています。

それでも、少しづつでもよくなれるのなら、価値のあることだからです。

 

人にやさしくしたいと思います。

それでも、自分を殺したいとは思いません。

自己犠牲的なやさしさには疑問を持つのです。

それでも、誰かの役に立てるのなら、生きている意味があるからです。

 

なんとか今までやってこれたのも、自分を肯定できていたからかもしれません。

 

仏教は宗教ですが、神の教えはでてきません。

ブッダの教えは人にとっての実感からくるものです。

 

あなたが道に迷っているなら、

きっとこの先の方向性を示す手助けになるでしょう。